こんにちは!今回は外部研修の中身についてお伝えします。
そんな研修の中でも、今回は特に「これはすごい!」と衝撃を受けた学びについて、皆さんにご紹介したいと思います。
先日、税理士法人あすなろの代表である毛満様が私たちの事務所にお越しくださり、**「ソース原理」**という考え方について研修をしてくださいました。
皆さんは「ソース原理」という言葉を聞いたことがありますか? 正直に言うと、私はこの日初めて耳にする言葉でした。
ここで言う**「ソース」とは、物事の「源泉」や「源」**を意味します。
何か新しい活動が始まるとき、例えば会社を設立する、新しいプロジェクトを立ち上げる、仲間とイベントを企画するなど、それらは自然に、勝手に始まるわけではありませんよね。
必ず、**「こんなことをやってみたい!」「こうなったら面白いのに!」**という誰かの考えや熱い想いが起点となり、その人が最初の一歩を踏み出すことで始まります。
この**「最初にイニシアチブを取って物事を始める人」**のことを「ソース」と呼ぶのです。
考えてみれば当たり前のことかもしれませんが、この「ソース」の存在が、組織やチームにとって想像以上に重要なんだということを、今回の研修で深く学びました。
なぜ今「ソース原理」が重要?コーチングや組織運営に活かすヒント
「あなたの会社の創業者が、どんな想いで会社を設立したか説明できますか?」
こう問われたとき、すぐに答えることができる人はいますか?おそらく、世の中の多くの人が答えられないと思います。
しかし、どんな会社にも、必ず創業者の想いや目的という「ソース」が存在します。
この根幹となる部分が組織全体に浸透しているかどうかで、組織の力は大きく変わってくるのです。
そしてこの「ソース原理」は、私たち税理士事務所の仕事、特に近年重要視されている「コーチング」において絶大な力を発揮します。
コーチングとは、私たちが専門家として一方的に答えを教えるのではなく、経営者の方々が自社の課題に自ら気づき、主体的に行動できるよう、対話を通じてサポートすることです。
その際、経営者の心の奥底にある**「本当はどうしたいのか」「会社をどこへ導きたいのか」**という本質的な想いを引き出す「質問力」が不可欠になります。
この「想い」こそが、経営者という「ソース」の源泉です。ソース原理を理解していると、表面的な問題だけでなく、その根源にあるビジョンや価値観に焦点を当てた質問ができるようになり、経営者の真のパートナーとして伴走できるのです。
あなたの「想い」を形にする3つの要素
「ソース」と一言で言っても、それは漠然とした「想い」だけではありません。
ソース原理では、その想いを具体的な形にするために、3つの要素に分解して考えます。
- 1. VISION(ビジョン)
- **「何を成し遂げたいか」「どうなりたいか」**という、未来の理想像です。
- (例)社内のコミュニケーションを活発にして、風通しの良い組織にしたい。
- 2. VALUES(バリュー/価値観)
- **「なぜそれを成し遂げたいのか」**という、根底にある価値観や信念です。
- (例)社員同士が仲良くなり、信頼関係が生まれれば、連携がスムーズになり、より質の高い仕事ができるようになるから。
- 3. FIELD(フィールド/領域)
- **「その想いをどこまでの範囲に届けたいか」**という、影響を及ぼす領域です。
- (例)まずは自分の所属する部署から始め、最終的には会社全体を巻き込みたい。
このように3つの要素に分けて整理することで、ぼんやりとしていた想いが明確な計画になり、周りの人にも伝わりやすくなります。
経営者へのコーチングの際にも、この3つの視点から質問を投げかけることで、考えを整理する手助けができるのです。
日常業務から事業承継まで!ソース原理で変わる未来
このソース原理、実は特別な場面だけでなく、私たちの日常業務や、会社の未来を左右する重要な局面でも役立ちます。
例えば、事業承継。 後継者が、創業者の想い(ソース)を知らないまま会社を受け継いだとすればどうでしょう。
その会社は、ただの「事業」という箱だけが残り、魂が失われてしまうかもしれません。
引き継ぐ側と引き継がれる側、双方の「ソース」が明確になって初めて、事業は未来へと正しく受け継がれていくのです。
もっと身近な例もあります。
皆さんの周りに「あの人は、こちらから言わないと動いてくれない…」と感じる人はいませんか?
実はこれも、指示する側の「ソース」が相手にきちんと渡せていない証拠なのかもしれません。
ただ「この仕事やっといて」と作業を渡すのではなく、「この仕事が完了すると、お客様がこんな風に喜んでくれて、私たちの次のステップに繋がるんだ」という背景や想い(ソース)を一緒に伝える。
それだけで、相手の受け取り方や仕事へのモチベーションは大きく変わるはずです。
ソースを正しく「渡す」ことも、非常に重要なスキルなんですね。
今回は、研修で学んだ「ソース原理」について、その奥深さの一部をご紹介しました。
まだまだ学びきれていないことがたくさんあり、お伝えしたいことは山々なのですが、今回はこの辺で。
この考え方を知ってから、日々の仕事やコミュニケーションに対する見方が少し変わった気がします。
ちなみに、研修ではステファン・メルケルバッハさんという方の書籍がおすすめだと紹介されていました。
ご興味のある方は、ぜひ手に取ってみてください。
私ももっと深く学んで、日々の業務に活かしていきたいと思います!
コメント
COMMENT